「Web制作って具体的にどのような仕事なの?」
「Webサイトができるまではどんな流れなの?」
上記のような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。
Web制作とは、Web上のサイトやホームページを作る仕事であり、副業から始めることも十分可能です。
本記事では、Web制作の仕事内容や制作の流れを説明した上で、Web制作に必要なスキルやおすすめの勉強法を解説しています。
記事を読むことで、Web制作にはどのようなスキルが必要なのかを知ることができ、Web制作における仕事の具体的なイメージが湧くでしょう。
「Web制作のことがよくわからない」「Web制作をこれから仕事にしていきたい」方はぜひ最後まで読んでみてください。
Web制作とは
Web制作とは、企業や個人、組織向けにWeb上に表示されるホームページやサイトを作ることです。まったくのゼロからサイトを立ち上げる場合もあれば、すでに存在しているWebサイトをリニューアルして新規に作成する場合もあります。
Web制作と言えば、デザインやコーディングなどのイメージが強いかもしれません。しかし、それらは工程の一部にすぎず、実際には多岐にわたる工程が含まれています。具体的には次の通りです。
- 企画
- ディレクション
- ライティング
- リリース後の運営
- Webマーケティング
小規模のサイトはひとりで作ることもありますが、大規模なサイトの場合、プロジェクトとしてチームで役割分担を決めて進めていくこともあります。
Web制作の流れ5ステップ
Web制作の一般的な作り方の流れは、主に以下5ステップとなります。
- 企画
- 設計
- デザイン
- 実装
- リリース・保守・運用
サイト制作では、どの工程も重要であり、上記の順番に進めていくことが鉄則です。
詳しく解説します。
企画
まずは、サイトを設計するにあたり、最も重要なのが企画です。サイトのコンセプトや目的、ターゲットを決めたのち、コンテンツの内容も決めていきます。
上記の内容にあわせて、以下のようなサイトの種類の決定も必要です。
- コーポレートサイト
- 採用サイト
- LP(ランディングページ)
- EC(通販)サイト
- オウンドメディア
- 個人サイト
サイトの種類についてはWeb制作の種類とは|料金相場の目安で詳しく解説しています。気になる方はこちらをご覧ください。
ちなみに、企画はWebプロデューサーやWebディレクターが担当します。
設計
次に必要なのは設計です。構成やデザイン、見た目などを具体的に決めていき、サイトに入れたいコンテンツの順番や配置の方法などの骨組みを作っていきます。
ワイヤーフレームと呼ばれる、ホームページの枠組みが完成したら、実際にホームページに入れるテキストを入れていくのもこの段階です。設計はWebディレクターやWebライターが担当します。
デザイン
次はサイトのデザインを作っていきます。写真や動画などの必要素材をクライアントから提供してもらい、実際にホームページに落とし込んでいく作業です。素材の提供が難しい場合は、フリーサイトを使い、自分で素材を集める必要もあるでしょう。
サイト全体の色合いや文字の位置などを決める工程であり、ビジュアル面という非常に重要な構築を担います。
制作側で一方的に決めるのではなく、クライアントの要望に沿ったものを作る必要があるため、イメージは都度クライアントに確認しながら作業をする必要があるでしょう。
なお、デザインの工程はWebデザイナーが担当します。
実装
デザインを作った後は、実装になります。実装とは、デザインをWeb上に反映させて、Webサイトとして機能させるための作業のことです。
仕様書と呼ばれる設計図をもとに、フロントエンドエンジニアがWebサイトのビジュアル面を調整し、バックエンドエンジニアにてWebサイトのシステム設計や開発などの機能面の設定をします。
実装完了後は動作検証をしてWebサイトが正常に動くかどうかのチェックも必須です。
リリース・保守・運用
最後は、出来上がったサイトを正式にリリースします。リリース後は、不特定多数のユーザーが出来上がったサイトを閲覧できます。
ただし、サイトは公開すれば終わりではなく、ページの更新や定期的なメンテナンスが必須です。どれだけサイトが見やすくて機能が優れていたとしても、ページを読んだユーザーが商品を購入しなかったり、そもそもサイトが見られなければ意味がありません。
企画段階で決めた目的を達成するためには、WebマーケティングやSEOの知識を駆使して、集客や売上の改善に貢献することも必要と言えるでしょう。
Web制作の種類とは|料金相場の目安
ここまで、Web制作の流れについて解説しました。次はWeb制作におけるサイトの種類や特徴、料金相場を見ていきましょう。
Webサイトの種類と料金相場は次の通りです。
Webサイトの種類 | 料金相場 |
コーポレートサイト | 20万~60万円ほど |
サービスサイト | 10万~300万円ほど |
オウンドメディア | 20万円~、300万円以上することも |
採用サイト | 40万円~ |
EC(通販)サイト | 100万円~ |
ランディングページ(LP) | 5~10万円 |
ただし、料金相場はあくまで目安であり、作業内容やクライアントの要望により増減することがあります。
以下6種類の特徴と一般的な費用相場をぜひ参考にしてください。
コーポレートサイト
コーポレートサイトとは、企業の公式情報が掲載されているWebサイトのことです。会社概要やIR情報、プレスリリースなどのコンテンツを通して、事業内容・製品情報・社風などの情報を伝えるのが目的となります。
ターゲットは新規顧客・既存顧客の双方ですが、サイトによっては株主や投資家が含まれることもあるでしょう。
料金相場はサイト規模により異なり、以下が一般的な例となります。
- 小規模サイト(トップページ、会社概要、製品・サービス紹介など最低限のコンテンツで構成されたサイト):20~30万円ほど
- 中規模サイト(上記に加え、プレスリリースやブログなどのコンテンツも含めたサイト):60万円ほど
サービスサイト
サービスサイトとは、製品やサービスに関する情報提供に特化したWebサイトのことを指します。来訪するユーザーに対して、製品やサービスの魅力を知ってもらい、購入につなげるのが目的です。
サービスサイトでは、コーポレートサイトでは発信しきれない、より専門的な情報や企業ブランドやストーリーを伝えるコンテンツを掲載できます。そのため、サービスや商品の購入を検討しているお客さまにより丁寧に情報を伝えられるのです。
サービスサイトの料金相場は、一般的に10〜300万円であり、作り込む度合いによって異なります。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、企業が運営するメディア全般のことです。必ずしもWebサイトのことを指すわけではなく、ブログやSNSアカウント、パンフレットも含まれます。
コーポレートサイトやサービスサイトと比較して、潜在顧客との接点が多い点が特徴です。
オウンドメディアの料金相場も規模により異なりますが、Webサイトであれば20万円からの場合もあれば300万円以上するケースもあります。
採用サイト
採用サイトとは、求職者へ向けた専用のWebサイトのことです。コンテンツ内容は募集要項や代表メッセージ、仕事・社員紹介などが含まれます。企業が伝えたい情報と求職者が知りたい情報の双方を掲載するサイトです。
コーポレートサイトでは、会社概要などの端的な情報しか載せられず、情報が限られてしまいます。一方で、採用サイトでは必要に応じて写真や動画を用いて、会社の雰囲気や働く社員の様子を求職者にわかりやすく伝えられるのです。
料金相場は40万円からが一般的と言われています。
ECサイト
ECサイトとは、ショッピングができる通販サイトのことです。コロナ禍で需要が増えたことに伴い、市場規模も拡大しています。
ECサイトの種類は以下の2種類です。
- モール型サイト:さまざまなショップが同じサイト内で営業をしている仮想商店街のようなもの。Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどが例として挙げられる。
- 自社サイト:企業が自社でサーバーを借り、ユーザーがネット上で商品を購入できるようにしたサイトのこと。ユニクロや無印良品、Appleなどが挙げられる。
ECサイトの作成にあたり、決済サービスやセキュリティ、受注管理システムなどを導入する必要があります。
また、ECサイトはノーコード(ソースコードなしでWebサービスの開発が可能なサービス)での制作ができ、高度な専門知識がなくても作ることが可能です。
料金相場は一般的には100万円からとなっています。
LP(ランディングページ)
ランディングページとは、ユーザーを資料請求や購入、問い合わせなどのアクションへ誘導するためのページのことです。
最終的な成果である、コンバージョン(CV)を意識して作られるWebページになります。
ユーザーに興味を持たせるために、目を引くカラー・デザインや思わず続きを読みたくさせるようなキャッチコピーを配置してあるのも特徴です。
料金相場は5〜10万円となっています。
Web制作は副業でも始められる?必要なスキル4選
Web制作は専業でなくても始められるのか不安に思われるかもしれません。
しかし、Web制作は副業からでも始められます。Web制作は需要が高い上に、各工程で求められるスキルが異なり、スポットで入ることができるためです。
Web制作に必要なスキルは、主に以下の4つとなります。
- ライティングスキル
- デザインソフトの使用スキル
- コーディングスキル
- マーケティング・SEO知識
それぞれ順番に解説します。
ライティングスキル
ライティングスキルは、Web制作の過程においては、設計の段階で必要なスキルとなります。
理由は、サイト内に反映させる文章やボタンなどの文言を作成するため必要となるからです。
特にLP(ランディングページ)では、顧客の商品購入や資料請求などの行動を促すために、セールスライティングのスキルも必要となってきます。
このように、ライティングスキルはWebサイト制作において、非常に重要なスキルと言ってもいいでしょう。
デザインソフトの使用スキル
Webサイトをデザインするには、色合いや文字の位置、全体の雰囲気などの細かな部分の設定が求められます。
そのためには、デザインソフトの使用スキルの習得が必要です。
一般的にWeb制作に必要なソフトは、Adobe PhotoshopやAdobe Illustratorなどが挙げられます。
特定のデザインソフトを使用するスキルは、サイトデザインを担当するWebデザイナーにとって必須のスキルと言えます。
コーディングスキル
コーディングスキルがないと、仕様書の通りに実装できません。そのため、コーダー(フロントエンドエンジニア)にとっては必須のスキルです。
コーディングを行うためにはプログラム設計書の指示を理解し、プログラミング化していく技術が要ります。しかし、それだけではなく、プログラミング言語に関する知識や設計書を読み解く読解力も必要です。
マーケティング・SEO知識
SEOの知識・スキルは、Webサイト実装後の保守・運用のフェーズにおいて、必要なスキルです。
マーケティングとSEOは、意味合いがそれぞれ異なります。
- マーケティング:商品やサービスが売れる仕組みをつくること
- SEO:狙ったキーワードでサイトの記事をGoogle検索上位に上げる施策のこと
Webサイトを作っても、企画段階で決めた目的が達成されなければ、意味がありません。
そのため、マーケティングの観点からサイト情報の更新や適切なコンテンツの追加が必要となるのです。
また、SEOの観点からも集客や商品の購入を促すための施策を検討する必要があります。
Googleによる検索需要はまだまだ衰えることがなく、多くの企業はホームページへの集客をSEOで行いたいと考えているためです。
記事を上位表示すれば、自動で24時間見込み客をホームページに送ることができ、特定のキーワードを検索した読者が商品購入をする可能性も高いことがあります。
以上のことから、サイトリリース後にはマーケティングやSEOの知識・スキルは必須と言えるでしょう。
Web制作は独学でも可能?おすすめの勉強法3選
Web制作に必要なスキルは、独学でも身につけられます。
独学で学習する方法は、主に以下の通りです。
- 本を読む
- 学習サイトや動画コンテンツを見る
- スクールを活用する
あらかじめ学習方法を知っておけば、自分に合ったやり方を選んでスキルを学べるようになるでしょう。
それでは、順番に解説します。
本を読む
Web制作に関連するスキルの本は多く販売されているので、それらを買って読むのがおすすめです
本の内容は、Web制作のプロの方が実際に体験したことをもとに書かれている傾向があります。そのため、インターネット上のブログ記事とは違い、情報の信頼性が担保されています。
また、本であれば持ち歩いておくことで、通勤や休憩などのスキマ時間でも学習も可能です。
本自体は1,000〜2,000円代で購入でき、比較的安価で情報が手に入るのもメリットと言えます。
ただし、スキルごとに内容が異なるため、試し読みなどで自分の知識レベルに合ったものを把握してから買うのが良いでしょう。
学習サイトや動画コンテンツを見る
学習サイトや動画コンテンツを見るのもおすすめです。
最近は、YouTubeなどで「Web制作」と検索すると、さまざまな情報が出てきます。
YouTubeであればWeb制作を独学かつ無料で学べるため、わからない箇所を再度調べることで、より学習を深めることも可能です。
また、Web制作スキルを学習できる学習サイトも存在し、UdemyやTechAcademyなどのサイトがあります。
これらの学習サイトは有料ですが、ノーコードやWebデザインなどといったサイト制作に必要なスキルを体系的に学ぶことが可能です。
スクールを活用する
Web制作のスキルを学べるスクールに通うと、本や学習サイトと比べると料金はかかりますが、その分テーマごとの動画講義や個別サポートなどが充実しています。
変化の激しいWeb業界において、今もっとも必要とされている最新の技術も学べますし、体系的にカリキュラムが組まれているため、効率よくWeb制作に必要なスキルを会得するのに適した環境です。
スクールによっては、転職や独立などのサポートがついているところもあり、具体的なキャリアパスを描くことも可能です。
スクールはより専門的な知識を学びたい場合や、これから専業としてWeb制作をやっていきたい方向けと言えるでしょう。
Web制作を始めてみよう
本記事では、Web制作の仕事内容や制作の流れを説明した上で、Web制作に必要なスキルやおすすめの勉強法を解説しました。
Web制作とはWeb上にあるサイトやホームページを作ることであり、単価も高く、将来性のある仕事です。
Web制作は副業からでも始められ、スキルを身につけられると、大きく稼ぐこともできるでしょう。
これからWeb制作スキルを身につけたいという方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。